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M&A、新しい時代へ
ショーンが2日前の記事でも書いていたように、ライブドアの日本放送株式の取得に関して、世の中で話題になってます。
好き嫌いというのは、別にして僕なりの解釈をしてみます。

まず、今回の800億円の資金調達スキームについて。
リーマンブラザーズからの提案で、ライブドアが私募転換社債での資金調達、その転換社債をリーマンが800億円を全て引き受け、各機関投資家等にその後販売。みそは、社債だと全額負債で、時価総額たった3000億円のライブドアとしては、ありえないliabilityとなり現実的でありませんが、転換社債だと、その後株式に転換できるため、負債となりません。一方株式が800億円も増えるとなると、株式の大幅な希釈化がおこり、既存株主の利益を大きく損なわれますが、今回の転換社債は毎週転換価格を市場動向によってかえることができ、徐々に(何年か何ヶ月かけるかはわかりませんが)マーケットに株式を出していくことによって、急激な希釈化は防ぐことができます。
また、リーマンは800億もの転換社債を引き受けるということによるリスク(マーケットでライブドアの株価が急激に下落した時には大打撃をうける)がありますが、そこは堀江さんが個人的にライブドアの貸し株をおこない、ヘッジをかけておき、リスクを限定的にしています。
(細かい点は少し違う点もありますが、大枠ははずれていないかと思います。)

まず、このスキームについて見事だと思います。
完全に法律的な枠組みの中で行われており、なんら非難されることはありません。

そして、この案件の全体的な枠組みについて。
時価総額が小さいニッポン放送が、時価総額が大きいフジテレビの大株主だったというねじれを利用し、ライブドアがM&Aを実行。
資本主義のルールの中、自らの事業領域の拡大、既存ビジネスとのシナジーを目指し、行ったというだけで、経営を株主から委託されている「経営者」としては、株主価値の最大化を目指すという意味で、合理的に理にかなっていると思います。
堀江さんも、ここ(2/8)でいっているように、ライブドアにとっては勿論一世一代の大勝負、失敗すればとんでもないリスクを背おうことになります。
これが成功するかどうかは今後の展開次第ですが、そのリスクを知った上で、現実的に実行に移した堀江さんの決断と、度胸には頭がさがります。

一方、フジテレビ、堀江さんがでている番組を放送しなかったり、すでに大株主であるライブドアの経営者とは話もしないといったりと、大人げない対応です。勿論感情的に堀江さんをいけすかない、というのは僕にも理解できますが、そこはビジネス、資本主義の世界、感情とは全然別の話なのに、それを行ってしまうというところに、この国は本当に資本主義の国なのだろうかと思います。

自分の会社が、どこの馬の骨かわからない企業に買われる、しかもそこの経営者が態度がでかくて、スーツも着ず、謙遜のけの字もない、宇宙人みたいな人間、ということで、大パニックになっているのが外からみても理解できます。

今までの日本は、年功序列、終身雇用が当たり前の世界で、M&Aとは程遠い世界でした。ただ、それは構造的に企業にとっても、個人にとっても、その形が都合がよかった、いいことが多かっただけで、世の中の構造がどんどん変わっている今その形を続けることはできません。
この案件から、僕らが学ぶべきことは、社会構造が激変していて、自分の会社が買われるようなことが起こることを理解し、起こってもいい準備をしておく、また自分の会社がそうならないよう防御策をこうじる、先手を打つなどでしょうか?いずれにせよ、知らない、というのが、最大のリスクだということを認識することだと思います。(知っていればそれなりの対応もできますが、知らないというのはもうどうしようもありません)

これから好き嫌いに関わらず日本でもどんどんこのようなM&Aが行われていきますし、そうなると日本人の働くということに対しての価値観もかわってくるだろうと思います。

いい悪い、好き嫌いは別にして、この国もついに資本主義の国に突入してきたのかなあ、という思いがしてきました。資本主義と古きよき日本文化がうまく融合していけばいいのですが。。

この後、この案件がどうなるのか、たとえ買収できたとしても、うまく融合していけるのか、など興味深々です。じっくりウォッチしていきたいと思います。
(ニッポン放送は横浜ベースターズの大株主、実は堀江もんどうしても球団のオーナーになりたかっただけだったりして。^^)

PS
と書いていると、10chでほりえもんでてます。今後ニッポン放送が上場廃止基準に該当し上場基準になると価値は減らないといっているが、流動性がなくなることにより、確実に価値は減る、ということはいってないぞよ。。しかしながら、田原○一郎やその質問陣、質問が感情論すぎて、まともな議論になっていない。全然資本市場のこと理解してない。(といいながら僕もよく分かっているわけでは全然ないですが。。)
こういう時、すぐ外資がどうこう、、って話になるもんなあ。。
どう考えても最大のリスクをとっているのが、ライブドア。そして、自分が理解できないことに対して、感情論でしか議論できないメディア。
はあ、TV見てると疲れてきた。。別にほりえもんのことを好きではないが、議論のレベルが違いすぎて可哀想になってきました。

しかし、堀江もん、そのうち誰かに刺されそうだなあ。笑

・今晩から上海いってきます!更新できるかちょっとわかりませんが、でき
 れば上海から更新します。

・吉野家復活、行列すぎて食べれず。。ぐすん。。

| 金融 | 10:00 | comments(5) | trackbacks(0) | ↑TOP
ご丁寧に解説ありがとう。すごく勉強になるわ。M&A新しい時代へ。。。商法が改正されて、株式交換でのM&Aがもっともっと増えて来るだろうしな。でも、ソニーもそのうち買われるかもしれないしな。。。笑えない。。。仕事頑張ろう!笑
ちなみに吉野家はアメリカでは普通に牛丼売ってるぞ。次回遊びに来る理由がもう一つ出来たな。
| ショーン | 2005/02/13 11:56 AM |
あの説明でわかったかなあ?
難解なスキームだから、俺の文章力では、なかなかうまく説明ができないわあ。ソニーもサムソンとかにかわれちゃったりして。今のソニーの時価総額が3兆6千億円ぐらい。トヨタは、時価総額が15兆円、年の純利益が1兆円ぐらい、万が一その気になったら、、トヨソニーになったりして。。汗
| yo | 2005/02/13 12:13 PM |
分かったけど、やっぱり何か腑に落ちないね。法には触れないかもしれないけど。。。要はYoがフジテレビだとして、彼女であるニッポン放送との仲を改善しようと、修復を公言していたところをライブドアである僕が横取りするようなもんじゃね?法には触れないけど、でもやっぱりルールがあるでしょ?そりゃ、彼女を取られたYoは僕には話さないよな?って考えるのはダメなのかな?感情論を抜きに法律論だけで語るのも良くないぜ。
ちなみにトヨタソニーならまだしも、サムソンソニーになったらエグいな。。。
| ショーン | 2005/02/15 8:31 AM |
確かにショーンのいってる通りなんだよなあ、彼女彼氏という例えはよくわからんけど、笑。しかも買収対象がメディアというのがさらにややこしい。メディアって一応公明正大なはず??だよね。
サムソンに買われたら、会議は全部韓国語か。今のうちに勉強しだすか。。って笑い事じゃないよな、時価総額的には。あってもおかしくない話だ。。
| yo | 2005/02/17 12:49 AM |
分かり易かったわ!やるねえ!
転換社債、社債など企業の資金調達種類が説明してあるサイトってないの??
俺も金融の仕組みが知りたい。
| G | 2005/03/02 2:13 PM |
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